2013.01.20
1月20日 一期一会*高井戸倶楽部に学ぶ

 

「一期一会」は、皆さんご存知の通り千利休の茶道の心得で、日本人らしい思いやりの心を表す言葉です。

この思想は後日、幕末の大老井伊直弼によってわかりやすく解説されました。

 

「茶湯の交会は、一期一会といいて、たとへば幾度おなじ主客交会するとも、今日の会に再び返らざる事を思へば、実に我一世一度の会なり、去るにより、主人は万事に心を配り、聊も麁末のなきよう深切実意を尽くし、客にも此会にまた逢ひかたき事を弁へ、亭主の趣向、何壱つもおろかならぬを感心し、実意を以て交るへき也、是を一期一会といふ」

井伊直弼「茶湯一會集」より

 

「一期」とは一生を意味し、「一会」は一度だけの機会(出逢い)という意味。

たとえ毎日顔を合わせる相手であっても、もしかしたら二度と会えないかもしれないという覚悟で誠心誠意の心を持って尽くすこと。

一瞬一瞬は一期一会であり大切な出逢いに感謝すること。

 

東日本大震災後の私達にとっては、改めて感じ入る言葉です。

 

 

 

昨年のことになりますが、10年以上お付き合いのある「高井戸倶楽部」というお店の25周年記念のお祝いに、書を書かせていただきました。

 

 

 

 

 

国道20号( 甲州街道)のたもとにほのかに浮かび上がるsignが目印の、隠れ家ダイニング。

四半世紀もの歴史を紡いで来たこのお店の気配りの行き届いたおもてなしとしつらえは、まさに「一期一会」の志が脈々と受け継がれていると言えるでしょう。

現在はスタッフの半数以上が20代、元気な掛け声が飛びかう中にもさりげない気遣いや、優しさ、温かさに満ちたサービスにいつも新鮮な感動をいただいています。

 

 

昨年は都心港区の三田ベルジュビルに新店舗進出、さらなるご発展を遂げられました。 

テラス席から燦然と輝く東京タワーが眺められる絶好のロケーションです。

 

 

お店の前、札の辻交差点から桜田通りの先に望む東京タワー。

今年初めて食事に訪れた日の夜は、「ダイヤモンドヴェール(七彩の光色)」というライトアップで東京の冬空を美しく彩っていました。

七色のうちこの日点灯していたのは「ホワイト・ダイヤモンド」という名の高貴な白。

奇しくも、「永遠・継承」というメッセージが込められているとのことです。

社会情勢の厳しい昨今、お店の伝統を維持していくことは容易なことではありません。

高井戸倶楽部の新たなステージがダイヤモンドのように永遠に光り輝いて長く愛されますように、心から。

 

 

 

さて、「Hard Day’s Night」とは言わずと知れたビートルズの名曲ですが、開店当時「つらく忙しかった一日の終わりに安らげる夜を」という、お店のセカンドネームだったとのことです。

支配人の山崎晃さんにコンセプトを詳しくお伺いし、書を目にされたお客様にその世界観が届くよう心を砕きました。

 

アルファベットの字形の先を尖らせてスタイリッシュにデザインし、黒い紙に金泥を使用してお店のゴージャスな雰囲気を表現。

7月7日七夕の日が開店記念日ということで、夜空に渡る天の川のごとく金の星のしずくを散らしました。

コンセプトの「原点回帰」を表しながらも、未来へ広がっていく光のイメージです。

 

 

 

 

華道師範の友人、二村朋世さんのご協力により祝祭感あふれる華やかなお花とのコラボレーションになりました。

彼女とのコラボはこれで3度目、いつも場と書にピッタリ合った絶妙なアレンジメントで演出してくれる素晴らしい仲間です。

 

 

また、お店を通じて交流のある実力派シンガーソングライター、ハヴケイスケさんのライブにも携わらせていただきました。

地元下高井戸と、日本の文化である銭湯の活性化を願い銭湯「月見湯」で行われた単独ライブ「音銭浴」。

照明は暖かなキャンドルの灯りだけの幻想的な空間に、一度耳にしたら引き込まれてしまうハートウォーミングな歌声が響き渡ります。

言葉を音楽で表現すること、言葉を書で表現すること。

その二つが融合することでお客様により多くの感動を拡げられたらと、心を込めて書きました。

この日は満席のご盛況でチケットもソールドアウト。

今年5月に再演が予定されており、また、今年は海外ツアーにも出られるとのこと、楽しみです。

 

 

 

 

たくさんの出逢いの一つ一つを大切に、心の絆を結んでいきたい。

高井戸倶楽部を貫くおもてなしの心意気に、「一期一会」の心を学ぶ日々です。

 

 

 

「高井戸倶楽部」 http://www.bulls-eye.jp/takaido/

「ハヴケイスケ OFFICIAL WEBSITE」 http://havekeisuke.com/

 

 

 

 

 

 

 

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