2015.04.30
4月30日 音屋の風呂屋~2015春編~

 

 世田谷、下高井戸の銭湯『月見湯』にて『音屋の風呂屋~2015春編~』が開催され、書で空間演出をさせていただきました。

 

 

 photo by Naho Inoue

 

 

まだ少し寒さの残る春の夜、ハンドメイドキャンドルのゆらめく灯りと優しいアロマオイルの香りで満たされた幻想的な空間に、天然のリバーブが響き渡りました。

 

 

 

 

 

 

北海道出身のシンガーソングライター、ハヴケイスケさんが始められた銭湯ライブは2012年2月の初演から今年で3年目。

現在は戎谷俊太さんと共に、ライブハウスに限らず様々なスペースを音楽ライブシーンに変える企画集団『音屋』に発展し、多彩なジャンルの方々が加わるプロジェクトとして活動の幅を広げています。

2月には日本テレビ『ヒルナンデス』でもライブの模様が放映されました。

 

 photo by takehiro miya

 

 

 

今回は、コントラバスの小谷和秀さん、チェロの薄井信介さん、バイオリンの角谷奈緒子さんによる優美な弦楽三重奏や、山本淳也さんの軽快なパーカッションも組み込まれて、オーケストラの生演奏を聴いているような感動的なライブに。

   

 

 

 

 

素晴らしい音楽と灯り、そして新しく香りをという贅沢な空間をより豊かに演出するために、出演者の皆さんの音楽を聴き込み、様々な表現の筆文字をちりばめました。

 

 

 

 

 

女湯でパフォーマンスされたのは、Tahnya(ターニャ)のお二人と山口愛さん。

 

 

 

 photo by Naho Inoue

 

 

ボーカル、ナヲさんの春風のようにあたたかい歌声と、平田崇さんの抒情的なギター。

壁面には、女性の柔らかい肌や立ち上る湯気を彷彿させるような淡墨の書を。 

 

 

 photo by Naho Inoue

 

 

  お二人が織りなす、胸に沁みるような切ない調べに深く感動し、涙がこみ上げたというお客様もいらっしゃいました。

 

 

 月が照らしていた 月が僕らを見ていた 丸い満丸い 優しい顔をして 

 Tahnya ナヲ詩 『クラシック』より

 

夜の闇に溶け込むカップルを、大きな満月の明かりがやさしく照らしている様子を表現しました。月の色は水彩です。

ナヲさんより「わぁ!書にしてもらって改めて見るととても素敵な詩に見えますね!この詩を書いて良かった」と言っていただきました。

 

 

 

 photo by Naho Inoue

 

 ニューヨークやアジア諸国、南米、ヨーロッパなど海外で舞台に立たれることも多いという山口愛さん。

 そのゆったりとした歌声は、広い海辺や草原など壮大な自然の景色の中で聴いているようです。

 カリブ海生まれの『スティールパン』という美しい音色を奏でる音階打楽器の演奏も披露して下さいました。

 

 

 私はあなたから メロディを  私はあなたへと このうたを

響きあい 重ねあう 音の輪  混ざりあって 世界に届け 

 山口愛 詩 『うた』より

 

「音楽は人と人をつなぐためにやっています」と和やかな表情で語られる愛さん。その内に秘めた情熱を赤で『愛』と重ねました。 

 

 

 

 photo by Naho Inoue

 

 

男湯のステージには、miya takehiroさんとハヴケイスケさん。

 

 

 photo by Naho Inoue

 

 

miyaさんの明るく開放的なウクレレの響きに会場全体がハッピーな雰囲気に。

 

 

 

 photo by Naho Inoue

 ああ 旅に出よう

How do you feel?(背景の淡墨部分)

miya takehiro 詩 『a Little English』より

 

今回手掛けた書も全てお客様へのプレゼントにさせて頂いたのですがmiyaさんはこの書を特に気に入って下さり、後日同じものをお書きするお約束をしました。

 

 

 

photo by Naho Inoue

 

ラストを飾ったのはハヴケイスケさん。

穏やかな人間愛に満ちた歌声が伸びやかに響き渡ります。

 

 

 

 

 

ゆっくりゆっくりと描いて行こう 自分の歩む道を 

ハヴケイスケ 詩 『深呼吸』より

 

ライブのラストは、誰もが口ずさんだことのあるドリフターズの馴染み深い曲『いい湯だな』を演者全員による荘厳なオーケストラ風の演奏で聴かせ、静かな感動が広がりました。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  photo by Naho Inoue

 

 盛り上がったお祭り気分を静めてくれるようにゆらぐキャンドルは一つ一つがキャンドルアーティスト、トウノワさんの手作り。

キャンドルの炎には、身体と脳に安らぎをもたらす不思議な力があるそうです。

 

 

 

 

 

それぞれのアーティストに合う天然エッセンシャルオイルの香りで空間をデザインして下さったのは『fragrance label yes』の山野辺喜子さん。

ロビーで販売された、作りたてのフレッシュなバスソルトは完売でした。

 

 

 

 

 

『音屋』オリジナルの直筆筆文字Tシャツを着用したハヴさんを中心に、五感に染み渡るひと時を一緒に創り上げたメンバー。

 

 

 

  photo by Yumeko Asonuma

 

 

足を運んで下さったお客様には、1日の疲れを心地よく癒していただけたのではないでしょうか。 

この日参加させていただきましたこと大変感謝しています。ありがとうございました。

 

さて、木々の緑に渡る風も清々しい日々、爽やかなゴールデンウィークですね。

私は故郷山口でリフレッシュする予定です。

皆さん、どうぞ楽しい連休をお過ごし下さい。

 

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