2020年度の新規生徒募集は、9月23日(水)で終了させていただきました。
ご応募ありがとうございました。
ご検討をいただいていて希望クラスの募集がなかった方には申し訳ございませんでした。
10月中に8名の方が体験レッスンにいらっしゃることになりました。
マスク着用や教室の換気、除菌・掃除など感染対策を充分行いながら、密にならないよう1クラスに1,2名ずつお越しいただく予定です。
皆さんとお会いするのを楽しみにしています。
さて、本日で締め切りを迎えた第5回全国折り句コンテスト。
今年も無事に制作が終了しました。
ご協力いただいたご家族の皆様にも心よりお礼申し上げます。
例年、折り句は通常のレッスンとは別に土日に制作日を設け、ゆったりと取り組んでいました。
時間に追われるのではなく、やる気を持ってマイペースで仕上げることで自ら伸びていって欲しいからです。
折り句を書きに来た子供達
朝からお弁当やお菓子を持って集まり、普段出来ないおしゃべりしながら過ごすのも楽しいことでした。
しかしこのコロナ禍。
去年のことがまるで遠い昔のように感じてしまいます。
今年は制作スタイルを変え、6月の教室再開時から9月までレッスン中に少しずつ進めました。
9月半ばにはほぼ全員が完成してホッと一息。
ところが、学校での子供達の学びにも大きな支障が出ている今年。
折り句コンテストの応募状況も例年よりかなり足踏みしていると伝え聞きました。
仕方のないことでしょう。
ですが、第1回から参加し、子供達一人一人の個性に光を当て、力をつけてもらっているコンテストが盛り上がりのあるものであって欲しい。
教室からの出品をもう少し増やせないだろうか。
心の中にそんな願いが芽生えました。
折り句が終わってホッとしているのは子供達も同じ事、さらに頑張らせるのはいかがなものか。
締め切りまでにレッスンはあと一回。
子供達に声を掛けることを逡巡しました。
意欲を持って折り句を書くことが大切なので、無理に心を動かすつもりはありません。
が、試しに言うだけ言ってみようと意を決して、
「みんな、聴いて下さい。今年はコロナで残念ながら折り句の出品が少ないみたいです。学校が大変だからしょうがないよね。みんなはすごいのが出来てるけど、もうひと頑張り出来るかな?今年のテーマ折り句のこれからであと一つ作ってみない?今年コロナで出来なかったことや来年はやりたいこととかあるかなあ?無理はしなくていいです。自分の気持ちをただ筆で書いたらいいです。出来るよーっていう人はお願いします!」
と、正直なところを話してみました。
どう見ても大人の事情です。
しかし、フッと表情を曇らせたり、「えーっ」と声に出たりする子は一人もいませんでした。
一人も、です。
「うんうん、そうだよね。わかったわかった。」みたいな顔で神妙にうなずくのです。
小さな小学生が澄んだ瞳で。
心配は見事な杞憂に終わりました。
子供達の前向きな姿勢に心の底から感動。
素直に語りかけるような「これから」の折り句。
言葉の通り、未来に希望を託す気持ちがスラスラと綴られます。
さあ作ろうと、白い紙面に向かって頭を捻っても折り句が浮かばない子もいました。
しかし全く問題ありません。普通に毎月の習字をすれば良いのです。
ありがとう、故郷、テーマ折り句「これから」全て書いた達人のMちゃん(小6)
短い時間でもしっかりとしたデザインまで施したSちゃん(小6)。
Sちゃんも3種全て書き上げました
「先生、これからじゃなくてもいい?」
ときいてきたMちゃん(小3)。
「ありがとう、もちろん何でもOKだよー!」
そして書き綴られたのは、
「おばあちゃんのいる岡山に行きたい」で始まる、心の叫びのようなふるさと折り句でした。
Mちゃん、今年は楽しみにしていたおばあちゃんの家に行けなかったんだね。
Mちゃんを始めたくさんの人が、想像もしなかった悲しい夏を過ごしました。
ご家族が遠方の方はもちろん、病院や介護施設に入られて何ヶ月も会っていないと話される生徒さんもたくさんいらっしゃいました。
Mちゃんの想いが届いておばあちゃまが笑顔になれたらなんと素晴らしいことでしょう。
直接会うことは出来なくても、こうして人が人を想うことで心を温め合うことが出来るのではないでしょうか。
2021年や将来の自分や社会の「これから」を考える機会を得たことで、更に輝きを放つ折り句が次々に誕生しました。
柔軟性と強さと優しさに富む世田谷の子供達。
Mちゃん(小5)の「これから」作品出品コメント
これからも全力で伴走していきたいと思います。
少しずつ気温が下がり、夏の疲れも出てくる頃です。
皆さま、体調にはどうぞお気をつけてお過ごし下さい。
下高井戸にある書道教室