2023.09.30
9月30日 第107回書教展

昨夜は中秋の名月でしたね。

お月見だんごやススキなど飾って十五夜お月さまを楽しまれたかたも多かったのではないでしょうか。

東京は雲が多めでしたが、煌々と輝くシャンパンゴールドカラーの月を拝むことが出来ました。

 

 

肉眼ではくっきり見えました

 

昨夜はまん丸の満月でしたが中秋の名月だからといって満月とは限らないそうで、次に中秋の名月が満月となるのは7年後の2030年9月12日とか。

2030年…、どんな心持ちで月を見上げていることでしょうか。

 

そしてこちらも青空に映える大きな球体。

 

 

《my sky hole 85-2 光と影》井上武吉 1985年

 

上野の東京都美術館前に鎮座するシンボルです。

上野公園はなんと今年、150周年だそう。

 

 

明治6年(1873年)10月19日開園

 

春は桜の名所として知られていますが、パンダで有名な上野動物園を始め博物館や美術館、東京芸大など多くの文化施設が集まる一大拠点となっています。

動物園の隣に位置する東京都美術館は、大正が終わり昭和が始まった1926年に日本で初めての公立美術館として開館。

秋に展覧会が多く開かれたことから「芸術の秋」という言葉の由来になったとも言われているそうです。

そんな歴史ある美術館にて9月20日から26日まで『第107回書教展』が開催されました。

 

 

東京都美術館 2F 第一~第三展示室

 

暑かった夏に負けず、大きな筆で紙と格闘する姿が思い浮かぶような元気いっぱいの作品から、

 

 

小学生の優秀作品

 

精進の跡がにじむ、学生達の最優秀作品、

 

 

見学者皆さん、立ち止まって感嘆

 

一般の書道愛好家の方々や先生方の見応えのある作品で会場が埋め尽くされました。

 

 

外国人観光客も数多くご来場

 

代表理事で私の師である 根本伸也先生の大作は圧倒的な存在感。

 

 

 

 

音楽のようなリズミカルな筆致で濃淡も美しく、表装も秋らしい枯淡な趣の中にも華やかさを感じる素晴らしいものでした。

もう一点、先生の近代詩作品も仮名の雅な風合いを醸し出しつつ軽妙なタッチ。

あたたかなお人柄が浮かび上がる展開に見惚れました。

 

 

 

 

私は近代詩文書で石川啄木の『隠沼(こもりぬ)』を書きました。

『隠沼』は石川啄木の処女詩集「あこがれ」に掲載された、啄木17歳の時の作品です。

書風や表装は、描かれた情景と啄木の心情に添うように表現。

 

 

2尺×6尺( 約60㎝×180㎝)2枚組

 

【隠沼(こもりぬ)】

夕影しづかに番(つがひ)の白鷺(しらさぎ)下り

槙(まき)の葉枯れたる樹下(こした)の隠沼(こもりぬ)にて あこがれ歌ふよ

『その昔(かみ) 歓びそは朝明(あさあけ) 光の揺籃(ゆりご)に星と眠り

悲しみ 汝(なれ)こそとこしへ此処(ここ)に朽ちて

我が喰(は)み啣(ふく)める泥土(ひづち)と 融(と)け沈みぬ』

愛の羽(は)寄り添ひ 青瞳(せいどう)うるむ見れば

築地(ついぢ)の草床(くさどこ) 涙を我も垂(た)れつ

 

今年も師や書道仲間の方々から気が遠くなるほど多くの改善すべき点や、所々、評価する点などノートいっぱいの助言を頂戴。

頭を抱えるばかりでしたが、「書道」とは本当にその名の通り人生修行の「道」ですね。

しかし、漢字や仮名が主流の展覧会でも、身近で読める近代詩文書はたくさんの方に書道の魅力が伝わる分野だなあと感じることも出来ました。

大人生徒さんから「上野公園の中に韻松亭という古民家のような素敵なお店がありますよ!」と貴重な情報もいただき来年の楽しみにも。

和食 日本料理|上野の社 韻松亭【公式サイト】 (innsyoutei.jp)

 

色々な刺激を受けてこれからまた自分だけの味が出せるよう、新しい美の形を追求すべく頑張ります。

書教展開催につきまして関係者皆様のご尽力に心より御礼申し上げます。

ありがとうございました。

 

 

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