桜上水教室のあるむつみ会館に行くと、今年も屋根よりも高い立派な七夕飾りで彩られていました。
地元の農家の方から寄贈された笹とのことで、竹に穴を開けて水を入れ長持ちするように工夫されているそうです。
町会のNさんよりお話を伺って、書道教室を始めた20年前のことを懐かしく思い出しました。
当時は七夕に笹を分けて下さる知り合いが何人かいて、切った笹をどっさりといただいてきたら葉が乾燥しないよう水を張ったバケツに浸け、子供一人一人に持ち帰らせていました。
短冊に願い事を書き、小さな身体に大きな笹と書道バックを持って帰る後ろ姿は微笑ましいものでした。
その頃お世話になった方々も、竹藪だった土地を手放されたり亡くなられたり。
むつみ会館のきれいな七夕飾りを見て自然と感慨深い気持ちになりました。
会館の七夕飾りにはここを活動の場にされている方々の願いごとが結ばれています。
雨に濡れないよう1枚ずつビニールに包まれて、町会の方の細やかな気配りを感じます。
教室の子供達にも色とりどりの紙をいただいて、
子供達の夢や願いが踊るカラフルな短冊が次々に誕生しました。
教室のレッスンではズラリと並んだ書道用の短冊を前にみんなの目はキラキラ、まずはジャンケンをして好きな物を選びます。
金銀砂子や上下ぼかし、白茶縁など古典柄の本格の仮名用紙に触れる貴重な体験にも。
では力作の一部をご紹介しましょう。
Yちゃん(小3)のおけいこごとの上達を願う昭和の王道のような願いごと。
痛々しい突き指も克服して好きなバスケットに取り組みたいというSちゃん(小5)の熱意には心が温かくなりました。
Kくん(小4)の『折り句コンテスト』への高い志には感心するばかり。
子供達の真摯な願いに接すると毎年心洗われる想いです。
小学生も高学年、中学生になると願いごとが現実的な目標になっていきます。
Rちゃん(小6)は8月のチアダンスの大会に向けての意気込みを、Tちゃん(中3)はすでにたくさんの詩を書きためているとのことで、二人の願いが叶うように心から応援しています。
パソコンや携帯メールではなく、筆に墨を含ませ一文字一文字丁寧に運筆することに意義があります。
文字に心がこもっていることは整った字を見れば良くわかります。
『言霊(ことだま)』という言葉がありますが、発した言葉には魂が宿りその通りの結果を表す不思議な力があるという言い伝えがあります。
3年前の中3の七夕にこんな願いごとを書いたKちゃん。
翌年、見事に都立最難関のトップ校、都立H高校に合格し書道も頑張って続けています。
みんなが一生懸命に書いた願いごともきっと言葉が心にしみこんで良い方向に向かうのではないでしょうか。
小雨まじりの七夕レッスン、帰り支度をする子供達二人がフードをかぶって同じような姿になりみんなで大笑い。
願いごとを真剣に考え書くことに没頭して気持ちもスッキリ、豊かな気持ちで教室を後にすることが出来たでしょう。
子供から大人まで短冊を手に笑顔があふれた教室。
7月7日の七夕は一週間後の日曜日です。
皆さんも心安らかに願い事をしたためてみては如何でしょうか。
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下高井戸にある書道教室