相当な読書家だった父の影響でしょうか、私も幼い頃から本を読むのが大好きでした。
中でも夏目漱石は、全て読破し何度も繰り返し読んだくらい大ファンです。
去る5月28日(日)、漱石も学んだという歴史ある二松學舍大学にて、所属している書道教会の総会及び審査員総会が開かれました。
お昼過ぎに東京メトロ『九段下駅』で下車。
真夏を思わせる日差しの中、大学へ向かって歩き出すと左手には皇居に隣接する北の丸公園。
右手は濃い緑に包まれた厳かな雰囲気の靖国神社。
ここには、大戦時にフィリピンのミンダナオ島近海で亡くなった母方の祖父が祀られています。
静かに想いを馳せながら歩いていると突然、まるで鳥居から飛び出したような勢いのある雲が。
立ちすくんで見上げていると、祖父が空の上から大きく見守ってくれているようなしみじみとした感動が広がりました。
靖国神社にはいつか、祖父の軍歴を辿りに訪れたいと思っています。
そして到着した二松學舍大学は、緑豊かな環境の中で清浄な空気の流れる都市型キャンパス。
広島で学生だった頃の懐かしさを感じる教室で、二松學舍大学教授 高澤浩一先生による『臨書から創作』の講演も行われました。
高澤先生の講演は、手作りの藁筆(稲の二番穂で作られた筆)や直筆の書、書籍や資料などを次々に掲示、または各自の席まで回覧して下さり、臨書の小テストも織り込みながら緊張感のある授業そのもの。
書道の基本に立ち返り、さらに力をつけていくための大きな学びを得ました。
総会、審査員総会の方も、あと4年で90周年を迎える協会の歴史や伝統、そして未来に向けての方策を伺い、これからも書道に邁進する意欲新たに。
また、いつもお世話になっている根本伸也先生の仮名研究会でご一緒する先生方とゆっくりお話しする機会にも恵まれました。
教室を持ち多くの生徒さんの指導に当たられている先生方には、貴重なアドバイスをいただけてとても勉強になります。
充実したありがたい一日、この日を糧にまた一年、精進していきたいと思います。
さて、春の進学・進級が過ぎたこの時期。
どちらの書道教室もそうだと思いますが、退会や入会が落ち着きメンバーが定着する頃です。
公立小学校では3年生から毛筆が始まるので、新しい書道セットを手にして子供達はウキウキ。
黒か赤だった昔のバックと違い、最近の書道バックは可愛いものからシンプルなものまでデザインが豊富で素敵なものばかり。
教室で初めてバックを開き、中をのぞき込むIちゃん。
中身を大切そうに取り出してみるSちゃん、表情に嬉しさがあふれます。
そんな毎年の初々しい光景ですが、ここ数年は年に数名しか新規の生徒さんを募集出来ず大変申し訳なく思っています。
1クラス7名までの少人数レッスンのためです。
皆さんに公平を期すため、縁故による受け付けは行わず(生徒さんのご兄弟やご子息を除く)、年に一度の募集日は一ヶ月からお知らせしてお申込みは先着順に承るようにしています。
2015年、16年とお申込みいただき今年ようやくご入会いただけたお子さんは、当初小学1年生だったのが3年生になっていて、教室の在り方について考え込んでしまいました。
現在キャンセル待ちの方々も年単位でお待ちいただくことになり心苦しいばかりです。
書道教室を開いて今年で18年を迎えますが、教室の子供達一人一人の将来を思いながら向き合ってきました。
これからの自分はどうあるべきなのか。
利便性が高く、活気ある商店街にあるしもたかステーション教室、自然豊かで明るく広々とした桜上水サロン教室という素晴らしい環境もいただいています。
教室の生徒さんだけでなく、年に数回でも、書道に意欲のある方々にオープンな学びの場を提供出来たらと考えました。
7月より少しずつ形に出来ればと思っています。
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下高井戸にある書道教室