「銭湯でライブ」と聞いて、皆さんはどんな風にイメージされるでしょうか。
4月29日昭和の日、世田谷の銭湯「月見湯」で開催されたライブイベント「音屋の風呂屋~春編~」。
2012年の初演より書で参加し4回目を迎えた月見湯ライブですが、今回早々にチケットソールドアウトの吉報をいただきました。
4回全ていらして下さっているお客様もあり、リピーターも少しずつ増え嬉しい限りです。
ご来場いただいた皆さま、大変ありがとうございました。
ブログ上で少しずつライブの様子をお届けしたいと思います。
ライブに参加された方は当日の感動を思い出しながら、残念ながら参加出来なかった方は写真とレポートでお楽しみ頂けたら幸いです。
50年近い歴史を持ち、天然温泉が湧いて地元以外からも大勢のお客様で賑わう「月見湯」。
その風流な名前の由来は創立当時、縁側から月が見えたからだそうです。
男湯女湯にまたがって描かれた赤富士の美しいタイル画に、雁行の図。
清潔感のある浴室内は情緒のあるくつろぎの空間です。
ライブハウスに限らず、様々なスペースを音楽を奏でるライブシーンに変える「音屋」シリーズ。
今夜の舞台は昔懐かしい銭湯。
音楽×灯り×書、ひとつひとつに魂を注ぎ、足を運んでくださったお客様と出演者、スタッフみんなの力でお風呂場が一夜限りのライブハウスに生まれ変わりました。
私は空間演出として男湯と女湯のステージ背景の書2枚と、アーティストの皆さんの個性を表現したお名前、入り口の看板を担当しました。
アーティスト達の音楽を繰り返し聴き、お会いしてお人柄に触れ、その世界観や伝えたいテーマを構築して書で表現します。
男湯の書は、やんちゃさと大人っぽさの両面を見せつつ、内に秘めた男性の野心や高い志を、情熱的な赤の飛沫を生かして勢いよく表現しました。
キャンドル作家トウノワさんのハンドメイドキャンドルの灯りで、幻想的な空間に浮かび上がります。
女湯の書は、女性らしい優しさや柔らかさを、淡墨の線とにじみ、そしてピンクの彩りで表現。
丸みのある字形で、しなやかで弾力がある芯の強い女性をイメージしました。
さて、ライブのトップバッターは女湯のステージに、Ao‐neko川島葵さん。
卓越した歌唱力による演歌でスタート、観客を笑いの渦に巻きこむトークやダンスでエンターテイメント性を発揮して、冒頭から会場が一気に盛り上がりました。
そして男湯では「円人図」より、ボーカル&サックスの戎谷俊太さんと、確かなギター演奏が光る君塚世和さん。
いつまでも少年であるような生命の輝き、瑞々しいエネルギーを感じます。
ボストンのバークリー音楽大学の同窓生というお二人、知性あふれる中に特有の愛嬌と親しみやすさで観客の心を一つに。
次に笑顔の可憐な松本佳奈さん。
華奢な身体から発せられる声は意外にもハスキーで艶やか、声量たっぷりに響き渡り彼女の世界に引き込まれます。
奥野裕介さんの繊細なギター演奏と美しいメロディ、切ない歌詞も相まって、感動の涙を流す方も多くいらっしゃいました。
トリはハヴケイスケさん。
北海道で生まれ育った伸びやかさが、人の気持ちに寄り添う優しい歌になり心地よい高音で聴く人の心を魅了します。
優れた技術力を持つ高見英さんとのハーモニーで奏でるラストステージは、アンコールも繰り返されいつまでも熱い余韻に包まれて終演まで3時間を超えるほど。
昭和の日、家族のだんらんのような心のつながりがもたらされた温もりのあるひとときでした。
お客様からこんな嬉しいご感想も。
「歌を聴いて涙がスーッと流れる経験をしたの初めてで、自分でもびっくりです。心が洗われてきれいになった気がします。お風呂に入ったからかな?(笑)スッキリしました!」
秋に再演の予定なのでまたお風呂に入りに来るつもりでゆっくりしにいらして下さいね。
次回のブログでは、この日の舞台裏をたくさんの楽しい写真も交え、盛りだくさんのリポートでお伝えしたいと思います。
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