年度末が近づき、ニュースが桜前線の話題で彩られる時期になると感じる春の節目。
世田谷区上北沢、将軍池公園
卒業や入学、進学、就職など新しい生活が始まります。
何年かごとに学校が変わっていた学生の頃と比べると実感が薄まってしまうものですね。
しかし、教室の子ども達のおかげでありがたく追体験をさせていただいています。
小学校1年生の七夕、小さな手で初めて筆を持ち一文字一文字懸命に書いたNちゃん。
25日にはいよいよ小学校の卒業式。
初めて来てくれた時からずっと、何事も手を抜くことなく最後まで粘り強く頑張る女の子。
昨年は全国折り句コンテスト初入賞
同じく1年生から続けているMちゃんはスイミングも熱心に取り組むパワフルな女の子。
6年間、暑い日も寒い日も水泳の後に自転車でやってきて、書道と両立しました。
一りんしゃがうまくなりたい(小1当時)
泳ぐ距離や速さはもう全く太刀打ち出来ません。
しっかりとした体格になり元気はつらつな子に成長しました。
小学校校生活最後の力強い筆跡
その他、紙面に書ききれませんが6年生のみんなとの数々の思い出が浮かびます。
ご卒業本当におめでとうございます。
コロナとの生活も2年ぶりに落ち着きつつあり、可愛い子ども達と明るい春の兆しを感じていたのもつかの間。
「お母さんが可愛い書道バック作ってくれたよ!」
ウクライナの目を覆うばかりの状況に、別の現実が押し寄せてきました。
この国の人々もつい1ヶ月前まで私たちと同じようにこんな何気ない日常生活を送っていたのです。
「先生、京王線、準特急がなくなるんだよ」
テレビをつければ何の罪もない子ども達が家や親を奪われて泣いている惨状が映し出されます。
たった一人で何キロも歩き、国境を越えて避難する男の子。
国に残って戦う父親と泣きながら別れる女の子。
肩に両手を掛けて励ます兵士に向かって「ママ、ママ」と泣きじゃくる男の子。
防空壕の中で「アナと雪の女王」の歌を清らかに歌う少女。
桜上水駅前 Café 花楸樹 -ナナカマドでは募金
胸が締め付けられます。
私は今、何が出来るのだろう。
そんな強い祈りを込めた折り句が生まれました。
折り句「つぼみ」
【つ】ながっている大地に暮らす人間同士だから
【ぼ】う力や破壊ではなく 土を耕し種を蒔き 慈しみ育もう
【み】上げた空のその先に 花開く春が訪れますように
大きく膨らんだ祈りの蕾
ウクライナの子ども達の苦しみが一日も早く解消されますように。
人々に笑顔の日常が戻りますように、どうか平和的解決をと願ってやみません。
そして、この世から旅立った子ども達が天国で安心して楽しく遊んでいますように。
ひたすら祈るばかりです。
下高井戸にある書道教室