初めての教室展となる『桜まつり書道展~ひとふで・ひとひら・しもたか散歩』。
開催まであと1ヶ月半、ご案内状も出来上がりました。
今日は作品制作に励む子供達の様子をお知らせしたいと思います。
photo by takanori niino
私自身も幼稚園の頃に母の勧めで近所の書道教室に通うようになりました。
そこは地元では一番大きく人気のある教室で、大人になるまでずっと楽しく続けることが出来ました。
書道といえば、漢字と仮名が主流であった当時、漢字にひらがなやカタカナを交えてリズム良く調和させた『近代詩文書』に革新的に取り組まれた古川奠雪先生のもとで、新しい書を徹底して学びました。
現在の師も古典の書の美を追求しながらも個性を尊重する指導をして下さり、活動を温かく見守って下さっています。
作品を展覧会で発表して多くの方に見ていただく事は練習の励みになり自信にも繋がること。
書道を教える側になった今、これまでの経験を全力で伝えて実りある書道展にしたいと思っています。
では、作品制作の過程で試みる様々なアプローチをご紹介していきましょう。
まず最初に文字の形を鉛筆で説明。点画の長短や方向、書き順などここで時間をかけて正しい形を覚えてしまうと筆で書くのが楽になります。
そしてお手本と自分の字との違いを気づかせるために、自分の字を自分で赤鉛筆で添削。
パソコンやスマホで文書を作成するようになる前の、文字を手書きする大切な時期の子供達。
正しい文字の形を覚え、素直な筆づかいを学んで一生の宝物になる美しい字を獲得してほしいという願いがあります。
筆づかいは言葉で説明しながら書いて見せて。
筆を執り練習を始めても、朱筆は入れず本人の筆で簡潔に添削。
意欲を高めるために欠点を指摘し過ぎず、たくさん丸をつけて励ますようにしています。
褒めることで「自分にも出来る!」という自信が生まれ、「もう一枚、もう一枚書いてみたい」と伸びていきます。
手を添え一緒に書く「手取り法」も積極的に取り入れています。
昔ながらの手から手へ直に伝わる指導ですが最も効果があると感じており、レッスン中必ず一人一度は行うようにしています。指導者の気持ちも伝わるのでしょう。
子供自身も体感で運筆のコツをつかみ、「あ、ここはそうなってるのかー!」と声が上がって飛躍的に進歩することも。
こちらも昔からある「かご書き法」といわれる、お手本を下敷きにして線の縁を写しかご書きさせる方法。
精密にしようとすると細部をじっくり見るのでお手本を見る力が育成されます。
そして、墨が鉛筆の枠からはみ出さないよう、隙間が出来ないようにゆっくり運筆。
自然に字形が頭に入っていきます。
そして、集中して書き始めるともうあれこれ言わず静かに見守ります。
言葉を掛けなくても子供達は学んだことを実践しようと心と身体で一生懸命探っています。
清書する頃には目を見張るほど立派な字を獲得し、驚くこともしばしば。
書いた本人も「出来た!」という達成感でニコニコに。
教室のみんなで一つの事に向けて頑張っているという仲間意識も高まり、明るく豊かな春の兆しが感じられるひととき。
撮影協力 千葉広子
次回のブログでは、書道展に協力して下さる心強いメンバーをご紹介したいと思います。
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下高井戸にある書道教室