いよいよ明日は大晦日。
年末は書初めで大わらわだった教室も27日に無事筆納めとなりました。
普段と打って変わって必死の形相で頑張る子供達、仕上がった時こぼれる笑顔に心洗われる毎日でした。
ご協力いただいた保護者の皆さまにもお礼申し上げます。ありがとうございました。
さて、前回のブログ2019年振り返りの後半戦を綴りたいと思います。
夏場の教室は『第4回全国折り句コンテスト』の作品制作を集中して頑張りました。
私も書教展の制作で、巨大な紙に向かい格闘する日々。
そして思いがけない奨励賞受賞。
書教誌にも掲載していただきました。
9月は同級生のアーティスト、蔵重美恵さんのライブTシャツ制作。
マイクに向かって歌う姿や、トレードマークの帽子、ギターも文字に織り込んで表現。
渋谷で開催されたライブでは満員の観客と共に素晴らしいパフォーマンスに浸りました。
10月は座☆吉祥天女さんの舞台のチラシデザイン。
筆文字以外に景色や人物画の墨絵も採用していただき、書の世界に新境地を開いた挑戦になりました。
千秋楽の打ち上げでは、演出家の先生や役者さんが涙で謝意を伝えて下さいました。
男性の美しい涙に触れ、書の力を改めて感じた年にもなりました。
11月は東京スカイツリーの郵政博物館で行われた折り句コンテスト表彰式。
教室の中学生が栄誉あるグランプリ、小学生が準グランプリ、MIKAKO賞他多数受賞し千載一遇の舞台に。
子供達が日々コツコツと努力してきた書道が評価されて結実、成長する様子を見るのは感無量です。
そして12月。
ご依頼いただいていた山形県産の日本酒ラベルが完成。
製品化されましたらまたご紹介致します。
そして不思議なことに22日の日曜日には立て続けに福音が訪れました。
朝、干支の年賀状の完成品が宅配便で到着。
毎年発注いただく(株)一凛堂稲垣麻由美さんより「ご縁をこうしていただき、スペシャルなことをお願いできておりますことに心から感謝しております。」など熱いお言葉の散りばめられたお手紙に感激。
その直後、メールでこんな素敵な写真が届きました。
会社名とお誕生祝いの命名書のご依頼を受けていた方が、私の書を基礎に一打ち一打ち精魂込めて銅板レリーフにされた作品でした。
額縁はインドネシア、バリ島で探されたとのこと。
渋く輝く美しさに息をのみ、心のこもったメモリアルアートにお力添えできたことに胸が一杯になりました。
そんな高揚感を抱えて向かった、しもたかフィル年末第九公演。
世田谷、下高井戸商店街に面した半地下の大きな窓を開け放って奏でられる第九は年々人気が高まり、超満員の客席に外にも鈴なりの人。
登場した合唱団の方々が全員、筆文字ロゴの入った譜面を手にされていて目が丸くなりました。
縁ありて花開き 恩ありて実を結ぶ
という仏教の言葉があります。
いただいたご縁に自分の出来る精一杯の形で恩を返しているうちにいろんな可能性が生まれ、思いもよらない幸せがもたらされました。
しかし、喜びの裏側には当然それに匹敵する難儀もあり、壮大な第九を聴きながら万感胸に迫るものがありました。
これからもこの感動と感謝の気持ちを忘れず、堅実に歩んでいきたいと思います。
また、今年やり残したこと。
HPを管理して下さっている方からの助言で、こうした筆文字制作の活動をHPで体系化して公開しようとしていたのですが時間切れ。
来年の課題になりました。
さて、令和が初めて迎える新年の干支は十二支の最初のねずみですね。
いつになく特別感のある新年の幕開けを、ねずみさんも待っているような令和の書です。
今年携わっていただいたたくさんの皆さま、本当にありがとうございました。
来年何卒もよろしくお願い申し上げます。
どうぞ良いお年をお迎え下さい。
下高井戸にある書道教室