2018.11.30
11月30日 師走に心の安らぎを 

先日、パソコンをWindows10に買い換えました。

古くなったパソコンが手に負えないほど使いづらくなり重い腰を上げたのですが、新しくなって便利になるかと思いきや、データの移行も大変、新しい操作も慣れずの難渋の日々です。

今日もなぜか急にメールの受信だけが出来なくなり悪戦苦闘。

筆を持つ時間より、マウスを動かしている時間が長くなっては本末転倒ですね。

現代は、何事も機械化が進み生活が本当に楽になりましたが、時間が出来るかと思えば逆に忙しくいつも時間に追われているように感じます。

『忙しい』という漢字は心を亡くすと書きます。

明日からは更に気忙しくなる師走。

気持ちのゆとりを持って、人に優しく過ごしたいものですね。

自戒を込めて。

 

さて、今年も東京スカイツリーソラマチの郵政博物館で開催された『第3回全国折り句コンテスト』が盛会のうちに幕を閉じました。

 

 

 

 

全国から寄せられた心温まる折り句は応募総数1515点、そのうち見事入賞を果たしたのは55点で今年も難関でした。

11月23日(金)には全国各地から受賞者が集まり、華やかな表彰式が行われました。

 

 

【ご挨拶】一般社団法人 日本折り句協会代表理事 秋山政隆氏

 

 

教室からも準グランプリやMIKAKO賞など8名が入賞し、皆で喜びを分かち合いました。

いつもよりおめかしをして会場にやってくる生徒さんや親御さんの笑顔を見るのは、最高の幸せ。

どの作品もストーリーがあり、心を落ち着かせて、想いを丁寧に綴っているのが伝わってきます。

 

 

 

 

字が上手いとか下手とかではなく、真心が表現された作品は一点一点がそれぞれの魅力を放ち、光輝いています。

 

 

 

 

感謝の気持ちを表した「ありがとう折り句」、故郷を想う「ふるさと折り句」、もうすぐ終わってしまう平成に向けて感慨を綴る「へいせい折り句」のテーマに沿って生まれた渾身の1枚に、手書きで気持ちを伝えるという意義を改めて実感しました。

コンテスト出品に頑張った教室の生徒さんは、入賞に至らずともたくさんの心に響く作品が生まれています。

来年2019年4月6日(土)・7日(日)に予定されている「むつみ会館桜まつり」にて展示、広く鑑賞していただく機会を設けたいと思っていますので、楽しみにお待ち下さい。

さあそして、年末の恒例行事、干支の筆文字年賀状の制作も大詰め。

今年は気持ちも新たに、新品の熊野筆を下ろしました。

 

 

 

いつもお世話になっている三鷹の『山口文林堂』さんの風合いの良い紙や、味わい深い線の出る筆も必須アイテム。

 

 

 

他にも、学生時代から愛用している筆や、紙も多種類を試します。

亡き父が陶芸教室で作ってくれた陶器のパレットも活躍しました。

 

 

 

どんなに良い字が書きたくても、優れた文房四宝(筆・墨・硯・紙)に恵まれなければ限界があります。

作品に合わせていつも的確に材料を提供して下さる山口社長のお力添えがあってこそと、心より感謝しています。

毎年年末に、干支の書の裏打ちをお願いに三鷹へ伺うのは、一仕事終えたあとの心安らぐひととき。

今年は篆刻家の池田樵舟先生も共に作品を見て下さり、「線が猪に見えて洒落てますね!」「こっちのツノがある方が猪らしくていいなあ」など、和やかな会話が弾みました。

 

 

 

 

山口さんのお客様で、世界で活躍するフランス・ボルドー在住の書道家、Maaya Wakasugi(マーヤワカスギ)さんの素敵な個展のご案内もいただきました。

 

 

 

 

山口さんが納品された、2017年のNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』の題字も直筆の書が展示されるとのこと、楽しみに伺いたいと思っています。

 

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