湘南新宿ライン。
このなんとも瑞々しい響きのJR線は、一日あたりの平均乗降者数世界一の新宿駅(約350万人)から一足飛びに別世界へ連れて行ってくれる魔法のような電車です。
行き交う人々の雑踏でごった返す新宿から乗り換えなしで1時間足らず。
茅ヶ崎、辻堂海岸は青い空に冷たい空気が澄み渡り、目に飛び込んできた真っ白な富士山に息をのみました。
富士山はその神々しい姿を見るだけでなぜかありがたい気持ちになります。
そしてその左手にはぽっかり浮かぶエボシ岩。
東側には江の島、写真には写っていませんが正面の遥か彼方には大島がうっすらと横たわるという一大パノラマを望むことが出来ました。
冬晴れの日曜日。
深い歴史と文化の薫る茅ヶ崎市内で書道教室を主宰されている井上雅月先生の「新春 雅月書道展」を見学させていただきました。
美しく広々としたギャラリーは湘南の日だまりのよう。
豊かな自然のもと、先生の熱意あるご指導により育まれた生徒さん達の生き生きとした作品が一杯でした。
会場奥には見事な蘭の花に彩られた先生の仮名と漢字の迫力あふれる大作。
「遠くからよく来て下さいました。ありがとうございます!」と笑顔で迎えて下さった先生から、展覧会に向けた意気込みや展示作品について細やかに解説していただきました。
子供達の色紙は、自分の干支か名前の入った言葉を自由に表現。
一般の生徒さんは、感銘を受けた歌詞を調和体(漢字仮名交じり文)で書くことにチャレンジしてもらったそうです。
お手本通りではなく、自己の感性で表現された個性あふれる作品達。
「書は人なり」という言葉がありますが、字にはやはり性格が表れます。
言葉を選び、書体や字配りを考え創作をすることは本当に大変だったことでしょう。
その一生懸命さと緊張感が作品に投影されているようで、心を揺さぶられるような感動がありました。
夏休みには生徒さんが集まり、「私に翼があれば」という問いかけをテーマに寄せ書きをしたそうです。
子供達の賑やかな様子が浮かびあがるような作品が、手作りの紙花で飾られていました。
帰り際にはこんな風にお話して下さいました。
「書道は長く続けることで身に付くものですが、それを皆さんにわかってもらうのは難しいですね。生徒さんが練習が辛くて止めてしまっては意味がありません。出来るだけ楽しんでもらえたらと思って指導しています。生徒さんにも調子のいい時悪い時がありますが、誰にでもいつか伸びる時期が巡って来ますよ。辛抱強く待つことが大切です。お互いに頑張りましょうね。」
優しいまなざしで語られたお言葉は、キラキラとした陽光が降り注ぐように心に沁み渡りました。
遥水書道教室も新年の書初めから元気にスタート。
小学2年生のSくんはこの日、待ちに待った初めての筆の日でした。
正しい筆遣いを体感してもらうために身体をいっぱいに使って手に手を添えて書きます。
最後には自力で見事な「羊」を書き上げ、書き損じの半紙も全て「頑張ったのをお母さんに見せたいから!」と綺麗に重ねていました。
新しい体験に興味津々で書くことが楽しくて仕方ない。
この新鮮な学びの気持ちが長く続きますように。
私も井上先生に倣い生徒さんを温かく見守り励まし、書が好きと言ってもらえるように工夫を凝らして頑張りたいと思います。
さて、本日20日は大寒。
一年で一番寒い時期に入りましたが、明日は今日よりも冷えるそうです。
インフルエンザも猛威を振るっていますので、皆様どうぞ気をつけてお過ごし下さい。
次回のブログではデイサービスの皆さんの書初めの様子を綴ります。
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下高井戸にある書道教室