毎年1月は生徒達の学校の書初め展に行ってみんなの頑張りを見るのを楽しみにしています。
「書初め展入賞しました!」とメールやラインで嬉しい報告が舞い込む、心浮き立つ時期でもあります。
しかし今年は緊急事態宣言発令の状況下、区立の小・中学校の学校公開日は在籍生徒の保護者のみに限定とのこと。
残念ですが致し方ありません。(私立の感染防止対策はさらに厳戒態勢です。)
世田谷区立中学校の優秀な美術工芸が勢揃いする作品展覧会も今年はあるかなと心配していましたが、こちらは例年通り開催されました。
今日は写真中心でお届けしたいと思います。
久しぶりに訪れた世田谷美術館。
美しい自然に囲まれた美術館は、39.1haもの広大な砧公園の中にあります。
昭和41年まで、9ホールのゴルフ場だったという砧公園。
今は冬枯れの景色ですが都内有数の桜スポットでもあり、四季折々の自然に癒やされる区民の憩いの場になっています。
公園で遊ぶ人達も全員マスク姿でしたが、美術館も入り口からソーシャルディスタンスで並び、今や見慣れた手指の消毒とおでこでの検温。
名簿に住所・氏名・電話番号を記入して、問題なければこのカードがもらえて入室出来るいう厳重な感染対策。
しかし、館内は例年と変わらない迫力の空間でした。
一つの中学校全生徒の中から選ばれた、代表8名の作品。
中1で選出されたSちゃん、本当におめでとう。
小学校1年生から教室に通って6年かけて培われた実力ですね。端正な楷書が光っていました。
冬休みに「もう1枚、あともう1枚書いていいですか」と真剣に取り組んでいた姿が目に浮かびます。
書道以外の美術、技術、家庭科の作品もいつもながら圧巻でした。
和の文化継承も、中学生の紡ぎ出す世界のレベルの高さに舌を巻くばかり。
家庭科では、日常の閉塞感を打ち破るようなこんな夢のある粘土細工も。
今日20日は大寒、その名の通り外は厳しい寒さですが、場内は隅々まで熱気に包まれた展覧会でした。
書道教室も『心』の字の書初めから元気にレッスンスタートしています。
心を見つめて心を込めて『心』を書こうということで、色紙の裏には今年の抱負を書き記しました。
いつも通り鉛筆で字形もしっかり練習。
難しい筆遣いは何度も書いて身につけます。
高所から想いを込めて打ち込むRちゃん(小4)
清書の前には籠書きを書いて最終確認。
生まれて初めて筆を持つ1年生も緊張の中で頑張りました。
姉(小5)と弟(小3)それぞれの持ち味があふれる優しい心。
Cちゃん(中3)の伸びやかな心は大胆な運筆に吸い込まれてしまいそうです。
何を想い書いたか。
文字通り、字には心が表われます。
多少整っていなくてもデジタルでは表現出来ない、人が創り出すものの強い力。
書き手それぞれの心が入って生きて輝く『心』がたくさん生まれました。
世界中で困難が続く中ですが、みんな心も身体も健康な一年でありますように。
下高井戸にある書道教室