新年の書道教室は、漢字一文字書の書初めでスタート。
新しい年に希望を感じる言葉が次々に羽ばたきました。
年末に、『来年の書初めは2017年の抱負を漢字一文字にして書きます。みんな何にするか考えてきて下さい。習ってない漢字でも構いません。その字にした理由も教えてね。』という冬休みの宿題を出していました。
休み明け、「今年もよろしくお願いしまーす!」と元気よく教室に飛び込んできた子供達。
新年らしい干支の書を掲示した黒板に真っ先に近寄り、「なんて書いてあるの?」「えー!これも字なの?」「鶴に見える!」と興味津々。
お正月気分も冷めやらぬ中、書きたい字を飾って楽しめる作品にすることに子供達はドキドキ・ワクワク。
普段は硬筆クラスに通う小さな子供たちも毛筆に挑戦しました。
2年生のSちゃんは、「お父さんが夜中の3時までお仕事だから頑張ってほしい」との願いを込めて『父』と。
自分の事よりお父さんの心配をする優しい心、きっとお父さんに伝わることでしょう。
慣れない筆に緊張していた子供達も時間を目いっぱい使って頑張り、子供らしい無垢な書が生まれました。
高学年になると、どんな書体にするか字典で古名蹟を調べたり、自由な発想でロゴデザイン風にしたり。
『楽』という字の成り立ちを調べて古代文字で書いたのは5年生のMちゃん。
『楽』は、木の柄につけた鈴を振って神様を楽しませるという意味の字。
どの漢字にも必ず由来があり、語源を知ることで見方が深まります。
「今年は6年生になり小学校生活が最後なので、勉強も楽しくやってたくさん遊んで楽しみたい」とのこと。
見ているだけで笑顔になるような明るい作品になりました。
同じく5年生のYちゃんは、『酉』の一画目を鳥に見立ててデザイン。素敵な筆文字アートに。
「酉年生まれなので色々なことを頑張るぞという意味を込めて『酉』にしました。」とYちゃん。
貴重な年女の一年を大切に、大いなる活躍を期待しています。
作品を書き上げたら、好きな印を選んで押印。
季節感のある印の朱が入ることで風雅な印象になり、作品も引き立ちます。
色紙の裏には文字に込めた想いを鉛筆で書き記しました。
一般クラスのNさんは孔子の「論語」より、思いやりの心を意味する『恕』という字をゆったりと落ち着きのある線で。
新しい一年の始まりに、大切したい想いを心を込めて書いて飾る。
それをいつも目にすることで行動が変わり、願う方向へ自然に導かれていきます。
古来より日本人は文字の持つ力を信じ、こうした書初めの風習として受け継がれているのではないでしょうか。
『明』、『新』、『結』、『友』、『楽』、『幸』
子供達の感性が詰まった宝石のような言葉の数々、キラキラした瞳でみすえる未来に限界はありません。
この日、この瞬間だから生まれた字。
接する私も幸せな気持ちになります。
一本一本の線をゆっくり丁寧に、『信』と書いたNちゃん。
「友達が優しくしてくれたり親切にしてくれたりすると、本当は違うんじゃないかなと疑ってしまう。だから心から友達を信じたいと思って信にしました。」
瑞々しい心。
『古』と書いたのは、6年生のTちゃん。
「人生で学ぶべきことは新しいことだけでなく古いことからだと思うので、古いことから学びたい。」
凛と引き締まった線。
子供達から教えられることばかりです。
さて、ありがたいことに年頭より入塾のお問い合わせを多数いただいていますが、只今満席のため募集を見合わせております。
当教室は書道の上達はもちろんのこと、書を通じて心の育成にも力を尽くしており、お一人お一人にきめ細かい指導を心掛けて少人数制で行っています。
募集は年に一度程度、春頃に若干名となりますが、詳細が決まりましたら募集開始日の1ヶ月前よりHPで告知致します。
何卒ご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。
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下高井戸にある書道教室