I’m a Foxtail.
Some call me a Green Foxtail or Setaria grass.
Do you all know about me?
・・・ぼくは ねこじゃらし またの名を エノコロ草とも言う みんな ぼくのことを 知ってるかい?・・・
野辺に生える、雑草と呼ばれる草一本一本に光を当て、命を吹き込んだ、心温まる絵本『ぼくはねこじゃらし』。
友人、亀井きよみさんの初出版記念『草散歩写真展』を観に、吉祥寺のart space 「樹音(じゅおん)」に行って参りました。
草を研究し、草で表現し、舞台の装飾や紙芝居の読み聞かせなど、草に携わり草と共に歩んだ23年間の集大成。
「ある日娘と一緒に草で遊んでいると、いつのまにか5歳の頃に素直な自分に戻ることが出来ました。草の匂い、感触、座り心地、草と触れ合っていると、それまで嫌いだった自分が5歳の頃の無邪気な心に返り、もう一度やり直せるのではないかと思えた。」
「草と関わることで、ゆれること、人によりかからないこと、自分で立つことを学んだ」と、きよみさん。
会場のあちこちに優しい心が表れた手書きの文字がありました。
柳のように柔らかくも芯のある筆づかいは、風にゆれながら強く生きるねこじゃらしのようです。
草は世界の果てまで生えている。
絵本には英訳も入れて、世界に伝わればとのこと。
そして、お仲間のミュージシャン、neomii & the MoonBowより、シンガー「ねおみい」さんの、ミニライブが始まりました。
Moon Bow(ムーンボウ)とは、月の明るい夜に出る虹のこと。その不思議な虹を見た人は幸せになれるといわれているそうです。
「自然の音の輝きや命のぬくもりを拾い上げ、紡いでいく音楽を奏でたい」とおっしゃる、ねおみいさん。
この自然豊かな会場で、ねおみいさんの透き通った歌声を聴いていると、どこまでも広がる草原の中をお散歩しているような気持ちになりました。
盛り上がりの中、遊びに来られていたミュージシャン、Oconさんをはじめ、、数人のシンガーが飛び入り参加で楽しく手拍子で歌を。
また、会場の一角では展示運営に携わっておられる路上詩人、O-SHIさんの即興の書き下ろし作品も次々に披露されて、きよみさんを囲む皆さんのお祝いの気持ちの溢れた素晴らしいひとときでした。
「幸」という字の中には、「ありがとう」という文字が隠れています。
O-SHIさんが魂を込めたメッセージを書いて差し上げた人の数は、8000人以上。
温かい気持ちで会場を後にすると、台風一過の青空が広がっていました。
「話すことのできない草が、もし話すことができたら何を言いたいだろうか。そんなことを考えながらつくった物語です。人は、生まれて大地を歩き始めた時から道に生える草を手にして遊び、長い人生を乗り越え、穏やかな道をまた歩き始めた時、道に生える草を見て、子供の頃の自分に出会う。頑張ってきたあなたのことを、草はずっと見てきてくれたのかもしれませんね。」・・・「ぼくはねこじゃらし」あとがきより。
草に人生を重ね合わせ、本当の自分、優しい自分と出会うことが出来たと、生き生きとお話し下さったきよみさん。
この日たくさんの懐かしい草達を通じて私たちに幸せの意味を教えていただき、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
亀井きよみ「ぼくはねこじゃらし」出版記念
【草散歩写真展】 ■ art space 樹音 じゅおん
10月30日(水)17:30まで
tel/0422-21-3006
下高井戸にある書道教室