去る11月25日(水)・26日(木)、東京スカイツリーソラマチの郵政博物館にて『第5回全国折り句コンテスト』の作品展示会が開催されました。
今年は残念ながら平日のみで時間も短縮になり、表彰式も中止。
しかしこの状況の中でもコンテストが実施され展示会が行われたこと、感謝の気持ちで一杯です。
初日の水曜日は小雨交じりの曇り空。
スカイツリーはてっぺんが霞んで幻想的な姿でした。
この時期はクリスマス仕様で華やぐビルも簡素。
吹き抜けのエレベーターホールに燦然と輝くツリーやたくさんのクリスマスプレゼントのデコレーションもありませんでした。
しかし、世がこうであるからこそ心を伝える折り句の尊さが一際感じられたような気がします。
会場も普段になく静か。
折り句コンテスト メール部門
表彰式がなかったので、見学にみえた受賞者には日本折り句協会理事長より個別にプチ表彰式をして下さるという優しいサプライズ。
作品はやはり新型コロナの影響を詠んだものが多く、胸に響きました。
岩国の友人も折り句を始め、初出品で嬉しい入賞。
佳作 ありがとう折り句【たなかのりお】Mさん(一般)
ありがとう折り句、ふるさと折り句、そして今年のテーマ折り句【これから】。
飾らない言葉、普段の何気ない会話が心を打ちます。
佳作 ありがとう折り句【ありがとう】Rちゃん(小5)
自分の心に向き合い胸のうちにあるものを自分らしく表現。
佳作 ありがとう折り句【ありがとう】Hちゃん(小6)
年賀状でも相手を想う手書きの一言があると嬉しいものです。
普段なかなか言葉に出来ない感謝の結晶は、受け取ったかたの宝物になるのではないでしょうか。
佳作 ありがとう折り句【ゆき】Rくん(小4)
今年は特に皆さん心を痛めることが多かったであろう、ふるさと。
生まれ育った場所に思考を巡らせ愛情を持つことは自分を育てることにも繋がります。
おばあちゃんの家へ向かうドキドキワクワクする気持ちが絵に乗った臨場感あふれる折り句。
ふるさと賞 ふるさと折り句【みやぎ】Sちゃん(小6)
会えなくても身近に感じて心を結ぶ力強いメッセージ。
ふるさと賞 ふるさと折り句【ひろしま】Cちゃん(中3)
自粛期間中にお誕生日を迎えたRちゃんは、みんながその日を覚えてくれていた喜びを素直に表しMIKAKO賞。
今年のお誕生日は記憶にも形にも残るものになりました。
MIKAKO賞 ありがとう折り句【ありがとう】Rちゃん(小4)
2020年流行語大賞にもノミネートされたNiziU(ニジュー)の「Make you happy」の歌詞をバックに、友愛を綴ったSちゃん。
日本を覆っている閉塞感を打ち破る瑞々しさ。
MIKAKO賞 ありがとう折り句【ともだち】Sちゃん(中1)
そして協会賞、準グランプリ、グランプリと続く大きな賞は技量も素晴らしく、折り句も深く心に沁み入る作品が並びました。
Mちゃんはふるさと折り句【かみきたざわ】でデザインを変えて5枚、ありがとう折り句にテーマ折り句「これから」もそれぞれ1枚、全ての部門に取り組んだ7 枚のうちの一枚が協会賞。
スカイツリーのある墨田区在住のおじいちゃま、おばあちゃま、そしてお父様も会場に来られ最高のプレゼントになりました。
協会賞 ふるさと折り句【かみきたざわ】Mちゃん(小6)
毎年参加している広島の友人も来年への希望を感じる迫力の一枚。
協会賞 テーマ折り句【これから】Cさん(一般)
そして最後、昨年、一昨年とふるさと折り句で準グランプリだったKくん。
今年はなんと史上最年少のグランプリを受賞しました!
グランプリ ありがとう折り句【おやこ】Kくん(小5)
お おきくなったら楽させてあげたい
や だと言えばぼくのためにしかってくれる
こ どもがいて幸せだと言うけれどぼくは母と父がいて幸せだ
小筆に墨で一文字一文字心を込めて書かれた文字。
背景には緻密な色鉛筆画で親子3人が手を繋いでいる姿と、両親に贈りたいプール付きの豪邸や高級車。
お母様から心から喜んでいらっしゃるメールも届きました。
「…嬉しくて嬉しくて、何だかフワフワした気持ちになっておりました。夫も私も準グランプリをいただいたときも相当ビックリしましたが、今回は「本当に?」と何度も聞き直してしまうぐらい驚きました。…会いに行けない遠方の祖父母達にも明るいニュースが届けられて良かったです。家族みんながとても明るい気持ちになれました。」
「…動画見ました!MIKAKOさんにはとても丁寧に解説をしていただき、(ご主人様と)二人してウルッとしながら思わず3回観てしまいました。…」
私も同様でした。
折り句作家MIKAKOブログ~君は無限~11月26日【折り句コンテストに感謝】
第5回全国折り句コンテスト作品展示会場よりライブ配信 – YouTube
今年受賞された生徒の皆様、心からお喜び申し上げます。
保護者の皆様にもご協力をいただきありがとうございました。
惜しくも入賞を逃した生徒さんの素晴らしい折り句の数々もweb展覧会で公開したいと考えています。
楽しみにお待ち下さい。
本日は11月最終日。
見上げた空は壮観でした。
驚くことに明日から師走ですね。
気をもむニュースが続きますが皆さま体調にくれぐれも気をつけて、最後まで頑張って参りましょう。
今、大切な人に触れることが出来ない毎日。
ある寒い日、Mちゃんは二駅先のおうちから教室に自転車を飛ばしてやってきました。
『先生~、手がこんなに冷たいよ、ほら!』
と、私の手に手を重ねてくれてハッと。
驚くと共に、冷んやりとした手から心の温かさが伝わってジーン。
春先から生活が急激に変化し今週は陽性者数がうなぎのぼり。
年末に向けて更に気を引き締めねばという矢先のことです。
ささやかな出来事ですがフーッと幸せな気持ちになりました。Mちゃんありがとう。
(入室時に手指のアルコール消毒、定期的な室内換気を行っています。)
先日は、今年2月以来休止していた友人のNさん主催の散歩の会が再開。
3密を避け少人数で広大な森林へ
多摩地域の三つの里山公園を巡りきれいな空気を思いきり吸うことが出来ました。
新宿駅から京王線でわずか40分ほどとは思えない素晴らしい自然。
都内各所から集まった様々な業種の老若男女、皆さんが楽しみにしている散歩です。
多摩境駅で集合し、まずは面積が459㎡もある小山内裏公園へ。
見渡す景色は秋全開。
野鳥のさえずりをBGMにみんなでひたすら歩きます。
この辺りはきつねやたぬきも生息しているとのこと。
あちこちに赤い実のなっている木があり「何の木だろう?」「南天かな?」「違うんじゃない?」「誰か木に詳しい人いますかー?」「今日は〇〇さんがいないからなー」「〇〇さんはそこまで詳しくないよ、なーんちゃって」など、マスク越しに愉快なおしゃべりと笑い声。
「鮎のみち」と名付けられた、時代劇に登場しそうな道があったり、
鮎のみち
「戦車道路」という第二次大戦時に造られた戦車のテスト・操縦訓練用の道路があったり。
戦車道路
遙か彼方に丹沢の山々が望めるいくつもの展望台も巡りました。
大田川が切れるところにある谷戸という意味の「大田切池」。
大田切池
のぞきこむと大きな鯉がたくさん泳いでいました。
水面から伸びる立ち枯れとなった杉の木が幻想的な雰囲気を醸し出しています。
てくてくと歩き続け次は長池公園。
先ほどの美しい大田切池とは打って変わって悲しい伝説の残る長池。
子供達がここを訪れると「怖い怖い」と恐れるというだけあって、静まりかえって幽玄な佇まいの水辺でした。
浄瑠璃姫伝説の長池
しかし、この池の周辺には昔懐かしい風景が残る体験ゾーンが。
田んぼや畑、炭焼き小屋など、まるでおばあちゃんの家に帰ったような落ち着く場所でした。
ここを抜けると心洗われるように輝く築池。
築池
最後は解散場所に近い蓮生寺公園。
「アップダウンはほとんどない平らなハイキングコースです。」とのアナウンスで参加しましたが、結構な坂道が多くこの頃になると足取りが怪しく…。
しかし、こんな可愛い看板を見るとワクワク。
落ち葉を踏みしめながらゆっくり下っていくと、
鬱蒼とした森に溶け込む本格的なつり橋でした。
さえずり橋
歩くと大きく揺れて、童心に返って楽しむみんな。
こんな自然いっぱいの場所が駅からほど近い場所にあるのです。
森を抜けて住宅地に出ると、ちょうどきれいな虹が架かり歓声が上がりました。
一気に都会の公園の雰囲気に。
四谷にあった都内最古の陸橋を復元した長池見附橋
約9.2㎞を3時間余りで歩くというパワフルな散歩。
日常から離れた自然とご一緒した方々の明るい雰囲気。
マスク姿で距離を保ち、共に食事をすることがなくとも心と心の触れ合う素敵な一日になりました。
この大変な時期に何度も現地に足を運び、きめ細やかに準備してくれた友人Nさんに心から感謝です。
散歩の終わりには見事な秋の空
さて、来週25日(水)、26日(木)はいよいよ『第5回全国折り句コンテスト展示会』が開かれます。
教室よりグランプリを始め9名の生徒が入賞、作品展示となります。
私は25日(水)の朝からお昼過ぎまで現地におります。
お時間の合う方、この状況ですので無理のないようお越しいただけると幸いです。
折り句作家MIKAKOさんによる展示会のオンライン配信も行われます。
詳細はまたトップページでお知らせ致します。
お楽しみに。
『第5回全国折り句コンテスト展示会』
日時:2020年11月25日(水)・26日(木)午前11時~午後4時 25日(水)午後2時より会場からライブ動画配信
場所:東京スカイツリータウン・ソラマチ9階 郵政博物館 (墨田区押上1-1-2)
入場料:大人300円 小・中・高校生150円
(今年は表彰式及び土日の展示は中止になりました。)
ポエムピクチャーアーティスト MIKAKO Official Homepage ~君は無限~
2000年11月2日に世田谷桜上水の一室で開いた遥水書道教室。
最初の日は小学1年生の男の子が二人来てくれて、ひらがなを1文字1文字教えることから始めました。
当時の生徒はみんな近所の可愛い小学生。
今年の11月2日は奇しくも5年生の双子ちゃんの振り替えレッスンがあり、感慨深く見詰めながらひとときを過ごしました。
この日朝一番に生徒さんから美しい手書きのお手紙と共に心のこもった贈り物が届き、涙。
20代のお嬢さんとお母様で通われているTさん
2012年にHPを公開してからお問い合わせはHPをご覧いただいてがほとんどに。
入会されてから、ご兄弟やお子さん、お孫さん、ご夫婦など家族も一緒にお願いしますということもグンと増えました。
仲良く並んで学ぶ姉のSちゃん(小6)と弟Rくん(小4)
サイトの開設や運営もたくさんの方にご尽力をいただき今も変わらず支えていただいています。
この秋は8名の新しい生徒さんをお迎えすることが出来ました。
コロナ禍で物事を起こす機会が激減した今年。
子供達にとっては緊張の初めての習字であったり、大人の方にとっても色々なことを考えて門戸をたたかれたことでしょう。
奇跡的なタイミングの出逢いを末永く大切に育んでいきたいと思います。
書は一朝一夕に身につくものではありません。
1枚の紙に1字や2字でも心を込めて習い、力をつけて、書くことが好きになって将来のいろんな可能性に広げて欲しい。
コツコツと地道に続けることで「達筆」というかけがえのない宝物が舞い降ります。
どなたでもいつからでも始められて尽きることなく楽しめる書道。
こうして活動を発信する場が出来たことで新たな出逢いだけでなく旧友との再会があり交流の復活があり嬉しいばかり。
この機会にHPのプロフィールも一新しました。
お世話になっている稲垣麻由美さんより、藤巻理絵さんの素敵な着物ドレスを賜り心より感謝です。
故郷岩国で4才の時に書道の師である古川奠雪先生に出逢い、20年余り熱意溢れるご指導をいただきました。
先生との出逢いが私の人生を決めたと言っても過言ではないでしょう。
岩国市立麻里布小学校6年生の時の作品
亡き恩師を偲び、こうした節目に先生の作品集を開いてみます。
出典:´89喜寿・古希記念代表作家作品集 修美社
明治、大正、昭和、平成と書に命をかけて私達を導いて下さった古川先生。
何年経っても作品の斬新な息遣いに圧倒されます。
20年後、30年後にこんな素晴らしい作品が書けるようになりたいな。
そのエネルギーの源は先生との出逢いがあったからこそ。
先生の教えを令和の子供達にもしっかり伝えていきたいと思います。
古川先生、今年はコロナで大変な1年でした。
私は東京で師や仲間に恵まれて先生と同じ道を歩んでいます。
これからも空の上から見守っていて下さい。
いのちの歌/竹内まりや
さて、今週11月13日(金)より、チラシデザインを担当させていただいた『座☆吉祥天女』さんの第十六回公演が深川江戸資料館で開演になります。
このような時ですが、感染対策に最大限努力して準備を進めておられるとのこと。
私も14日(土)に観劇の予定です。ご都合の合う方は是非ご一緒しましょう。
最後に、書を通じて支えて下さっている皆さまに改めて感謝の気持ちをお伝えします。
これから始まる20周年year、更に頑張っていきますので引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
早速明日は新しいちびっ子クラスのスタート、楽しみです。
下高井戸にある書道教室