東京の桜は3/27に満開を迎え今まさに桜花爛漫。
世田谷区には桜が入った地名が多く、私の住む桜上水も北側に流れる玉川上水の桜並木が由来となり名付けられたそうです。
ベランダからも一幅の絵のような桜
徒歩数分のところに世田谷百景にも選定されている『日大文理学部の桜』や『上北沢の桜並木』。
今年も歩きながらのお花見に
先週末に行われた小学校の卒業式も美しい桜で彩られていました。
桜景色の卒業式は記憶に残るでしょう
教室から毎年参加させていただいていた桜上水むつみ会館の桜まつりは規模を小さくして開催とのこと。
会場になる広場も満開
楽しいご案内をいただきました。
お近くの方は是非
子ども達が大好きなスタンプラリーのカードは、教室の日に間に合うよう特別に早く作って下さったそうで感謝申し上げます。
可愛い桜色のスタンプカード
お子様から高齢の方まで、町内外のどなたでも参加出来るスタンプラリー。
町内にある桜やイチョウ、ケヤキなどの木を探して歩く旅です。
アニメの空のような鮮やかな青空
カードに地図が記載されていますので、当日はご自宅から直接スタンプ集めを開始していただいて大丈夫。
新しいカードはむつみ会館でもらって下さい。
レッスンで、「みんなのお父さんやお母さん、リモートや自粛生活で運動不足って言ってないかな?おうちに帰って誘ってみてね。」と言うと子ども達、パッと顔が輝きました。
「お父さん、行くって言うと思う!」
笑顔も満開
気温のアップダウンが大きい時期なので体調にお気をつけて花粉の飛散にもご注意の上、どうぞ奮ってご参加をお待ちしています。
むつみ会館と水道道路を結ぶ桜並木
故郷岩国を離れ「桜上水」という風雅な名の土地に住んで約30年。
「遥水」という雅号は、東京で最初についた師より「遥か遠い山口から来た人」ということで授けられました。
懐かしい清流錦川や素晴らしい錦帯橋の桜といつまでも繋がっているような不思議な地縁を感じます。
先日は書の依頼を受けて、東京での任務を終え地元に戻られる方へ贈る言葉を書かせていただきました。
福岡県へ
新しいお住まいは自然豊かで花や緑に囲まれて暮らすことの出来る場所とのこと。
新天地でのご活躍を祈ります。
ジブリ映画「天空の城ラピュタ」より
土に根をおろした生活にこそある笑顔と平和。
3月が終わり新年度が始まろうとしている今、皆が色々な想いを抱いて進む春に響く言葉ですね。
ウクライナの人々にも一日も早くあたたかな春が来ますように。
年度末が近づき、ニュースが桜前線の話題で彩られる時期になると感じる春の節目。
世田谷区上北沢、将軍池公園
卒業や入学、進学、就職など新しい生活が始まります。
何年かごとに学校が変わっていた学生の頃と比べると実感が薄まってしまうものですね。
しかし、教室の子ども達のおかげでありがたく追体験をさせていただいています。
小学校1年生の七夕、小さな手で初めて筆を持ち一文字一文字懸命に書いたNちゃん。
25日にはいよいよ小学校の卒業式。
初めて来てくれた時からずっと、何事も手を抜くことなく最後まで粘り強く頑張る女の子。
昨年は全国折り句コンテスト初入賞
同じく1年生から続けているMちゃんはスイミングも熱心に取り組むパワフルな女の子。
6年間、暑い日も寒い日も水泳の後に自転車でやってきて、書道と両立しました。
一りんしゃがうまくなりたい(小1当時)
泳ぐ距離や速さはもう全く太刀打ち出来ません。
しっかりとした体格になり元気はつらつな子に成長しました。
小学校校生活最後の力強い筆跡
その他、紙面に書ききれませんが6年生のみんなとの数々の思い出が浮かびます。
ご卒業本当におめでとうございます。
コロナとの生活も2年ぶりに落ち着きつつあり、可愛い子ども達と明るい春の兆しを感じていたのもつかの間。
「お母さんが可愛い書道バック作ってくれたよ!」
ウクライナの目を覆うばかりの状況に、別の現実が押し寄せてきました。
この国の人々もつい1ヶ月前まで私たちと同じようにこんな何気ない日常生活を送っていたのです。
「先生、京王線、準特急がなくなるんだよ」
テレビをつければ何の罪もない子ども達が家や親を奪われて泣いている惨状が映し出されます。
たった一人で何キロも歩き、国境を越えて避難する男の子。
国に残って戦う父親と泣きながら別れる女の子。
肩に両手を掛けて励ます兵士に向かって「ママ、ママ」と泣きじゃくる男の子。
防空壕の中で「アナと雪の女王」の歌を清らかに歌う少女。
桜上水駅前 Café 花楸樹 -ナナカマドでは募金
胸が締め付けられます。
私は今、何が出来るのだろう。
そんな強い祈りを込めた折り句が生まれました。
折り句「つぼみ」
【つ】ながっている大地に暮らす人間同士だから
【ぼ】う力や破壊ではなく 土を耕し種を蒔き 慈しみ育もう
【み】上げた空のその先に 花開く春が訪れますように
大きく膨らんだ祈りの蕾
ウクライナの子ども達の苦しみが一日も早く解消されますように。
人々に笑顔の日常が戻りますように、どうか平和的解決をと願ってやみません。
そして、この世から旅立った子ども達が天国で安心して楽しく遊んでいますように。
ひたすら祈るばかりです。
新年の余韻の残る2月2日に第3回web折り句展覧会(制作: 有限会社まるみ)を公開して1ヶ月あまり。
展覧会にまつわるブログにお付き合いいただきありがとうございました。
桜の便りも届きいよいよ春めいてきましたね。
今日は、お力添えいただいたかたに感謝を述べてこのシリーズを締めくくりたいと思います。
折り句展冒頭、友情出品の折り句は高校時代からの親友の作。
阿蘇山麓にて、80年代の風情ですね
彼女のお祖父様も書道家でした(2005年に90歳でご逝去)。
私が米国カリフォルニア州デービスという街で作品の書き込みをしていた頃、お手本を書いて下さり助けていただいたこともあります。
当時はメールなどなく広島から国際FAX。
感熱紙に浮かぶ肉筆は大切に保管
その端正な書きぶりを受け継いだ友人は、お祖父様が天に召された10年後に同じ教場で指導をはじめました。
師から授けられた雅号が『霄遥』だったとメールが届き、私も驚いたことを思い出します。
書道の雅号は基本二文字で、社中のメンバーは同じ字が一つ入っているのが一般的。
私の場合は『水』、友人のところは『霄』です。
もう一つの個人を表す大切な一文字がなんと同じ『遥』。
十代からの絆がこれから先、遥かに続く人生の旅も共に歩んでいけるような気持ちになりました。
書道だけでなく「折り句」についても共振共鳴。
こんなあたたかな折り句も披露してくれました。
折り句「だいすき」「大好き」霄遥書
ただただ共に笑って過ごしていた懐かしい学生時代。
社会に出て色々なことに直面しながらも、純粋無垢な感覚でわかり合える生涯の友です。
次に、いつも写真で華を添えていただいているフォトグラファーの千葉広子さん。
今回も千葉さんの美しい風景写真が展示を彩っています。
彼女とも20年来のお付き合いで公私にわたりバックアップしていただき感謝するばかり。
書作品の撮影
お子さんにも書道を習わせたいとのことで息子さんのSくんも中1から教室に来てくれました。
それからコツコツと10年間継続中。
早いものでこの春、日本大学芸術学部を卒業し新社会人です。
母の撮影サポートも(出典:しもたかフィルFacebook)
ご両親と同じ写真家の道を目指すとのこと、ますます飛躍されますよう心より祈ります。
頑張って折り句を書いた生徒達やご協力いただいたご家族の皆さま。
そしてこうして陰で支えてくれた仲間達の想いも全て受けとめて、オンラインで届けることを形にして下さったのが「まるみラボ」の皆さん。
男女2名ずつの若手精鋭メンバーで構成
創業25周年を迎えられた有限会社まるみさんのweb部門として昨年4月より発足。
サイト全体を構築するのは初事業になりますとのことでしたが、最大限の希望を実現して下さり感謝の気持ちで一杯です。
原画をスキャンし、ネットで鮮やかに再現することから1枚1枚綿密に行って下さいました。
「特に水色がうまく発色せず苦心しました」等、お話を伺ってじんわりと胸の奥が熱くなりました。
6年生のみんなもうすぐ卒業だね、おめでとう!
携わって下さった皆さま、本当にありがとうございました。
子ども達は、「今度は誰に書こうかな」「お父さんが作った消しゴムはんこを使おうかな」など、新たな夢がふくらんでいます。
この夏はどんな素敵な折り句が生まれるのでしょう。
楽しみです。
今日から3月。
暦が3月に変わると突然春が訪れたような気持ちになりますね。
3回目のワクチン接種も昨日無事に終えました。
さて、先月2日に第3回web折り句展覧会(制作: 有限会社まるみ)を公開してそれにまつわるお話を綴っています。
「折り句」との縁のはじまりは、折り句作家MIKAKOさんとの出逢いでした。
(作品釈文)愛と愛が出逢うトキ とけ合うことおそれず からまり合い 分かち合い 放ち合おう その愛が広がって 新しい愛が生まれる
父の大親友のお嬢さんで、故郷山口県岩国市を代表するアーティストとして華々しいご活躍は存じていました。
近くの世田谷美術館で個展を開かれると知り足を運んだのは2016年1月のこと。
初めてお目にかかった時の澄んだ瞳は忘れられません。
お人柄にもアートにも深い感銘を受けました。
当時は世田谷にお住まいで、密に交流し多くの学びをいただきながら現在に至ります。
初めての折り句 遥水書
この年の10月27日に父が誤嚥性肺炎で急逝。
発足したばかりの『第1回全国折り句コンテスト』の展示会が東京スカイツリー郵政博物館にて盛大にスタートしたのは11月19日でした。
生徒みんなで取り組み、受賞した子も
MIKAKOさん、そして折り句とのかけがえのない出逢いは、父が最期の最期に手渡してくれた珠玉のバトンだったと感じています。
ありがたいことに、子ども達が精一杯書いた作品を全て展示してもらえる場もいただきました。
「生徒さんの作品をむつみ会館の桜まつりで展示しませんか?」とお声かけを下さったのは桜上水5丁目自治会長の松下さん(当時)。
大人も子どもも楽しめる賑やかなおまつりで、展示も回を重ねるごとに充実。
桜まつり展示の様子 2019年
そこにコロナ禍が影を落とします。
2020年の春は学校の一斉休校、施設も全て閉鎖になり自動的に教室もお休み(通信添削で対応実施)。
緊急事態宣言によって世の中が静まりかえりました。
通信添削作品に添えられた小学生のお手紙
桜まつりももちろん中止。
これ以降3年連続中止
子ども達の魂の輝きがこのままお蔵入りになってしまうのは何としても避けたい。
模索を重ね、たくさんのかたのお力を借りて誕生したのがオンラインで繋がる展覧会でした。
今年はプロモーションのために「とらどし」で折り句を作りました。
こちらを折り句仲間のお父様oisoaobatoさんの素晴らしい写真とコラボレーション。
友人のお嬢さん、凛花さんが十代の伸びやかな感性で美しく加工して下さいました。
展覧会サイトのQRコードシールも作成。
名刺サイズの手作りカードを一人コツコツ制作しています。
小さな書道教室の小さな冒険。
子ども達も作品も、見て下さった方の心も光明に照らされますように。
遠方からの応援にも大きな力をいただいています。
先日は故郷の敬愛する先輩、tatu_no_koさんが折り句をブログ記事にして下さり感動。
次回は、展覧会サイトにご協力いただいた方々をご紹介しこのシリーズ最終回にしたいと思います。
下高井戸にある書道教室