2026.09.20
9月20日 第110回記念書教展開催中

昨日19日(土)より、第110回記念書教展が始まりました。

台風の影響が心配されましたが、曇り空のスタートでホッと一安心。

たくさんの人気展覧会が開催されている東京都美術館は、朝9時にはすでに長蛇の列が出来ていて目を見張りました。

 

 

 

 

書教展も朝一番から多くのお客様が訪れ、 記念展らしい熱気に満ちたフロアに。

 

 

 

 

静かな緊張感と作品に向き合う来場者のまなざしが交差して会場全体が「書の力」を感じさせる空気に包まれます。

幼児から大学生までの作品も元気いっぱいに並び、 幅広い世代の書が一堂に会する光景は圧巻。

 

 

 

 

訪れた方々が口々に「上手いね〜」「ほんとに小学生?すごい!」と、 思わず声をあげておられました。

作品を熱心に見つめる皆さまのその場で生まれる感嘆の声が重なりあって、場にやわらかな一体感が広がります。

そんな中、私は初日の受付にてご来場者をお迎えし、朝から多くの先生方やお客様との会話で楽しく充実した一日を過ごすことが出来ました。

 

 

ご一緒した近野先生ありがとうございました

 

昨年から登場したインバウンド向けの英文集も今年、更にバージョンアップ。

 

 

 

 

メインフロアの中央には名誉会長・高木厚人先生による、この春発表された超大作『西行の森Ⅱ』に続く最新作『西行の森Ⅲ』。

 

 

山家心中集の中の恋の歌36首

 

会場の空気を一変させる壮大なスケールの美に多くの方が足を止めて見入っておられ、作品の前には特別な空気が漂っていました。

その場に立つだけで、筆の息づかいと余白の美しさが静かにグッと胸に迫ってきます。

 

師の根本伸也先生も、3尺×10尺(約90㎝×約300㎝)2枚に渡る流麗な大作でした。

驚くことにこの作品は紙ではなく布に揮毫されたそうです。

 

古今和歌集仮名序Ⅴ

 

布地特有の感触のもとに生まれた筆致の中に前衛的な香りを感じる部分があり、その絶妙な魅力に引き込まれました。

作品を前に、いつもお忙しい先生とゆっくり語り合う時間をいただいて深く心に残るものに。

 

そして、今回私が出品した作品はこちらになります。

 

 

表装・デザイン 岡 吉之 ㈲美術表装『岡忠』

 

宇野千代の世界観と私の書風に合う紙を探し続け、大阪の紙屋さんで「これは!」と思える一枚に出逢えました。

 

 

筆は鳥の羽根で作られた「金鶏筆」を使用

 

表具は信頼する岡さんが今回も変わらぬ誠実さとセンスでしっかりと支えて下さり、会場では「作品が満開の桜のように見えました」と嬉しいお言葉も掛けていただきました。

故郷の岩国市は、9月28日(月)から始まるNHKの朝ドラ『ブラッサム』で宇野千代がモデルになっていることで、街全体が盛り上がりを見せています。

 

 

いわくに交流テラス Miraidoにて

 

お客様の中には「まあ、宇野千代さんの言葉なんですね。父が建築家で宇野千代さんの青山のお宅や銀座の事務所に出入りしていて、私もお世話になったことがあるんです!」とお話下さった女性もいらして、思いがけないご縁にお話が弾み、何ともありがたいことでした。

 

 

もう一点、丹水会小作品のコーナーには感銘を受けた浄土宗の言葉「それでも花は咲く」を、寸松庵色紙より一回り大きいサイズの紙(約20㎝×約18㎝)に書きました。

こちらは、20代の会社員時代からお世話になっているtatu_no_koさんが、丹精込めて育てていらっしゃるアサガオのお話を繰り返し綴られるブログを拝読するうちに、そのひたむきな生命力が“それでも花は咲く”という言葉と響き合って生まれたものです。

 

 

ご本人の了承を得て掲載させていただきました

 

折々の想いと共に描かれるアサガオの物語は新聞にも掲載され、より多くの方へ広がりました。

 

ブログ『日々のことを徒然に』より

 

「アサガオ」(2026年7月23日 中国新聞セレクト「ひといき」掲載 )

「清楚と褒められた白一色の花」(2026年8月26日 毎日新聞「みんなの広場」掲載)

 

そしてそんな私のアサガオへの想いをお伝えして理解して下さった表具の山口さんが、純白のアサガオの清楚な輝きがそのまま体現されたような掛け軸に。

 

 

表装・デザイン 山口悦弘『山口文林堂』

 

こうして今回も岡さんと山口さんのお二人が、想いを丁寧に受け止めながらその先の景色を見せて下さるような、想像を超える仕上がりへと導いて下さいました。

お二人の確かな技とあたたかな心に改めて感謝です。

 

 

書教展フロア案内図

 

書教展では、宇野千代の言葉の作品は上の案内図②室の星印の場所、「それでも花は咲く」の作品は⑩室の星印の場所に展示されています。

台風の進路が気になるところですが、 お天気が許すようであれば是非足をお運びいただければ幸いです。

 

出典:(公社)全日本書道教育協会

 

【 第110回記念 書教展 】-伝統の書美を翼に乗せて-

日時:令和8年9月19日(土)~26日(土) AM9:30~PM5:30(入場は17時まで 最終日は正午まで)

場所:東京都美術館2F  第1展示室から第3展示室(台東区上野公園内) 

内容:役員・一般部・学生部・席書大会作品(毛筆・硬筆部門あり)

 

私は9月22日㈫㈷の終日、26日㈯最終日は午前中までの展示で会場受付におります。

皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

 

 

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