タイトルも表紙もさわやかな小冊子。
㈱えがお様の会員向け隔月刊誌
折り句作家MIKAKOさん監修で「えがおで元気」6月号から『折り句で遊ぼう!』のコーナーがスタートしました。
折り句の作り方をわかりやすく解説
例文の「はなび」と「すいか」は私が作った折り句が掲載になりました。
「はなび」は、故郷岩国の懐かしい錦帯橋花火大会をイメージしながら作りました。
今年は昨年に続き中止が決定しているとのこと、寂しい限りです。
㈱「えがお」様は、日本一のスイカの産地である熊本県の企業。
地元の皆さんは幼い頃からたくさんの思い出の中に甘いスイカがあることでしょう。
そんな幸せな記憶に想いを馳せて「すいか」の折り句で表してみました。
「はなび」と「すいか」をテーマに皆さんから寄せられる折り句が楽しみです。
明日7月1日より全国折り句コンテストも募集開始になります。
『折り句で遊ぼう!』のページを参考に皆さんどうぞチャレンジしてみて下さい。
さて、来週7月7日(水)は七夕ですね。
先週の書道教室では一足早く短冊に願い事を書きました。
古典調の短冊を取り揃えました
七夕は、はた織りが得意だった織姫と牛飼いの彦星の伝説が由来となり、江戸時代にお裁縫や書道の上達の願いを書く風習が始まりました。
時代が変わるにつれさまざまな願い事を書く行事に変化。
徳島のおじいちゃんとおばあちゃんに会いたい
今年もみんなであれこれ楽しく願い事を考え小筆で丁寧にしたためました。
毎年恒例のむつみ会館の七夕飾りを彩る願い事は彩色筆ペンでカラフルに。
定番の習い事の上達や成績UPへの願い
「言霊」という言葉があります。
書いた言葉を飾っておくだけでもそれを見続けることで脳はそれに関する情報を集め、行動を伴って目標に近づくのです。
夢が叶いますように、心から
一心に願うことや、信じる純粋な気持ち、そして人や物事を大切に思う心、七夕を通じてずっと伝えていきたいことです。
目にすると思わず微笑んでしまうようなユニークな願い事も。
ばんごはんはまいにちぎょうざがいい
そして今年も一番多かった願い事はこちらでした。
コロナ収束への祈り
本当に一日でも早くマスクを外して伸び伸びと生活出来る日が来ることを願うばかりです。
この一人一人の想いは、桜上水5丁目自治会の皆さんの手で切り出された大きな竹に1枚ずつ丁寧に結ばれて豪華な笹飾りになります。
子ども達にとって楽しく誇らしい七夕行事、機会を与えていただいていることに心から感謝です。
笹飾りは今週末より桜上水むつみ会館の入り口に設置されますのでお近くの方はどうぞお立ち寄り下さいませ。
7月7日の夜は、雨が降らなければ天の川に架かる「かささぎの橋」を渡り愛し合う二人が逢うことが出来ますね。
皆さんも、ひとときコロナを忘れて夜空を見上げ、星に願いを託してみてはいかがでしょうか。
今日は父の日ですね。
日本中で盛大に祝われる母の日と比べ忘れがちといわれる父の日。
母の日の定番のプレゼントはカーネーションですが父の日は???
教室ではいつも家族のために頑張ってくれているお父さんに、心を込めて父の日ギフトを創りました。
滲みやカスレの出る書道用手漉き画仙紙を使用
まだ毛筆を始めていない2年生も筆で練習、とめ、はね、はらいがしっかり書けました。
鉛筆のみでは理解しにくい終筆の収め方も毛筆を体験することでわかりやすくなります。
お父さんに喜んでもらえたかな
子どもが純真無垢で書いた字は大人では表現出来ない魅力がいっぱい。
父の日当日書き立てホヤホヤの書
普段の稽古と違い「今日はいいものを書くんだ」と直感的にわかるので身の入り方も変わります。
そして多字数を中途半端に練習するより一文字を集中して学ぶ方が効果が大きいもの。
姿勢を正し筆の軸を立て穂先に集中
いつも湯水のように使える半紙とは質もサイズも違う紙が置かれ、失敗が出来ないという緊張感。
より注意深くお手本を観察し、書き始めたら消したり訂正したり出来ない道の上で格闘することになります。
「上手く書けなかった」と嘆いていたHちゃん(小6)、見事ですよ
こうして、真剣勝負で書くこと、しかも短期間では身につかないものあることが書道の良さ。
集中して物事をやり遂げる力に繋がるのではないでしょうか。
素直な心が紙いっぱいに表現されています
高校2年生のTちゃんは学校でも2年連続して書道を選択し、楷書や行書の他に草書や隷書、仮名などレッスンでも学びの幅を広げています。
今回は筆も羊毛の長鋒に持ち替え、前衛的な書風に挑戦しました。
小学3年生から通っています
Tちゃんのお父さんは服飾の著述家で、お迎えの時の服装もハッとするほどお洒落なかた。
左よりTちゃん、お父様、私(折り句コンテスト表彰式にて)
そんなお父様の自由な世界観をギュッと詰め込んだようなアートが生まれました。
父と娘の心が呼応する、夢が感じられる書
「中学で書道同好会に入りました!」と嬉しい報告をしてくれたMちゃん(中1)。
学校で書いているものを見せてくれました
「学校ではこーんなに薄い半紙なんだよ!」と弾ける笑顔。
運動部と両立とのこと
中学校になると部活や定期テストなど小学校とは比べものにならないほど忙しくなると思いますが頑張って欲しいなあと思います。
Mちゃんの「父」も腕を大きく動かして粘り強く練習。
大人のクラスの時間に食い込んで、大人の生徒さんも感嘆の声を上げるほどの躍動感のある作品になりました。
本人の希望で金色に縁取られた立派な色紙に加工。
仕立ては『山口文林堂』さんに依頼
大切に想う人を大切にすることが出来ること、表現出来ることは本当に恵まれていることですね。
今、コロナの時代だとなおのこと。
みんなの素敵な『父』の書でみんなのお父さんや家族が笑顔になったら最高です。
…生徒の保護者の皆様、
子ども達には話しましたが、「父」の書は色紙にすることが出来ます(有料)。色紙に仕立てたい方は書いたものを教室にお持ち下さい。
都心が今年初の真夏日になった8日。
久しぶりに銀座へ。
銀座へ出るのは1年半ぶりか2年ぶりになるでしょうか?
東京メトロ丸ノ内線新宿駅
コロナ自粛生活のもと、いつ以来かも忘れていました。
3年前から購読している「書道日本」(近代詩文書中心の月刊誌)に紹介されていた書道展の見学です。
「書道日本」は近代詩文書という新しい書の分野の創始者、金子鷗亭先生の筆跡が毎月の表紙になっているなんとも贅沢な競書誌。
石飛博光先生監修 書道日本社発行
新しい分野とはいえ、金子先生が初めて提唱されたのが1933年(昭和8年)ですからもう88年も経っていますね。
私は故郷山口の師、古川奠雪先生のもとで10代後半から20代前半にかけてこの近代詩文書ばかり書いていました。
この本を紹介して下さったのはいつもお世話になっている三鷹の『山口文林堂』さん。
数多の中から「前田さんは(この本が)楽しいと思いますよ。」とさすがのお見立て。
早速注文して毎月届くのを心待ちにして鑑賞しています。
先日、文林堂さんに行くと「今、中国の本の在庫整理してるんですけど見てみませんか?たくさんありますがお車ですか?」とまたまたありがたいお声かけ。
稀少なお宝の数々をほんの僅かな価格で譲って下さいました。
歴史の香る美しい和綴じの本も。
上下の角は傷まないよう布地で縁取り
ずっしりと重い包みを駐車場まで運ぶことまでしていただき本当に感謝です。
今年の夏もステイホームなのでゆっくり勉強したいと思います。
さてお話は戻り、銀座では「日本詩文書作家協会書展」へ。
場内写真撮影可
暑い屋外から涼しいビルの中に足を踏み入れると中村雲龍先生の飄々としたホッと和むような書が出迎えてくれました。
好きなもの お酒 墨磨り 花 美人 チャランポランできる倖せ
この展覧会は会派を越えて色々な書家の先生方が独自の感性で表現して発表されているとのこと。
安定の美しさ、紙面の白がひときわ輝く石飛博光先生の作品。
みづうみの白夜をわたる風煤花(ストックホルムにて)
コロナ禍でますます心に深く沁み入る佐伯司朗先生の作品。
米津玄師「迷える羊」より
DVDで先生方の揮毫される様子や、濃墨や淡墨に分けて細かく表現方法を解説して下さっている映像が流れていてとても勉強になりました。
ありとあらゆる表現を駆使した作品で埋め尽くされた会場。
秋永春霞書
書き手のエネルギーがグングン伝わり一日中見ていたいほどでした。
熊谷宗苑書
漢字や仮名の古典を根底に蓄え、自らの想いを言葉にして書で表現する近代詩文書。
自作の言葉 細渕柳青書
金子鷗亭先生が生涯をかけて追求され、古川奠雪先生がその理念を受け継がれた尊い世界を私もこれからずっと書いていきたいと思っています。
『第39回日本詩文書作家協会展ー詩歌と書の世界ー』セントラルミュージアム銀座にて6月13日(日)まで開催中
下高井戸にある書道教室