今年は粘り強く楽しませてくれた桜。
咲き誇っていたソメイヨシノは素晴らしかったですが、季節の進みはあっという間ですね。
枝先に余韻を残しつつ早くも若葉に衣替え。
(世田谷 日大文理学部前桜並木)
そして八重桜が「次は私よ」と言わんばかりに見事な満開を迎えています。
少し歩くとツツジもほころび始めていました。
ツツジを見つけると思い出すのは故郷の山口県岩国。
(山口県岩国市 吉香公園)
「日本の桜の名所100選」にも選ばれている錦帯橋の桜が終わったあとも、GWの吉香公園は目の覚めるようなもみじの新緑にツツジに藤に牡丹と見所満載。
今年は帰省する予定なので是非訪れたいと思っています。
さて、平成も残すところあと10日。
新元号「令和」が発表されてから、テレビやSNSなどあらゆるところで「令和」と書く場面を目にしますね。
書道教室でも小学生から大人まで未来に期待を込めて新しい元号をしたためていただきました。
(個別レッスンの生徒さん)
大人の生徒さんは時代の変わり目を感じながら新鮮な気持ちで集中。
小学生は「令」は4年生「和」は3年生で習う字なので、学年によっては初めて書く子もいます。
筆を執る前にまずは鉛筆で字形を練習。
「令」は部首のひとやねを思い切り深くすること、「和」は偏と旁の位置関係を良く見ることなどポイントを確認してから筆を運びました。
普段子供達は学年に応じた課題を練習しているので、クラス全員が同じ字を書く事はありません。
新時代の幕開けの思い出作りにと気の張らない取り組みのつもりでしたが、想像した以上に真剣に頑張る子供達。
書は心の持ちようを写します。
どんな気持ちで書くかで表情は大きく変化。
新しい時代に向けての意気込みが紙面いっぱいに表われた作品が出来上がりました。
一度のレッスンで書き上げ記念に持ち帰ってもらうつもりが、「次に来た時また書いていいですか?!もっと上手く書きたい!」「もう少し練習したい。家で絶対飾られるから!」と前向きな言葉が次々に。
しみじみと嬉しさが込み上げました。
字が上手くなるための習字ですが、子供と書道の世界にいると上手くなることだけを目指しているのではないことに気づかされます。
もちろん字を習うのですが子供は大人が思うよりもずっと理解していて、書道の本来の目的は、希望を表したり人を笑顔にしたり元気にしたり勇気づけたりするものだということを子供から教えられるのです。
保護者の方々には、是非「令和」の書を大切におうちに飾ってあげて下さい。
思いの宿った文字が無垢なエネルギーを放ってくれるのではないでしょうか。
昨日は、地元M中の書道部を訪問。
教室OBで部長のT君(中3)が、新入生への部活紹介で「令和」をパフォーマンスで書いたと話してくれました。
「えーっ!すごいね!緊張しなかった?」と聞くと、「全然大丈夫で大喝采を受けました!」とのこと。
いつの間にかたくましく成長したTくんの笑顔に目頭が熱くなりました。
部活が終わり夕暮れに染まる校舎。
これからみんなの時代がやってきます。
まもなく始まる令和の世が平和で明るい未来となりますように心から願っています。
下高井戸にある書道教室